「自分はどうなりたい?」という話

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平穏に生きたい。



エピクロス派と懐疑派(ピュロニズム)は「アタラクシア」を哲学の目標として掲げる。アタラクシアとは「魂が掻き乱されていない静穏な状態」を意味する。これに比される語に、ストア派の理想とする境地で、情動(パトス)の無い状態を意味する「アパテイア」がある。

エピクロス派は、幸福は快楽のうちにあると考え、これを唯一の善として追求した。しかしここでの快楽とは、飲酒、美食、性的交渉のように、一時的で感覚的な「騒がしい」快楽ではなく、身体において苦痛を覚えず、魂において動揺のない「静かな」快楽、すなはち「アタラクシア」を意味する。この快楽を得るためには、彼らは、哲学的な説明や様々な論法を用いて、魂に動揺をもたらす俗説(ドクサ)、中でも神の賞罰や死に対する恐怖を徹底的に退けようとした。

http://d.hatena.ne.jp/bossadelic/20060801#1156213863